Mann-Whitney U検定(ウィルコクソンの順位和検定とも呼ばれます)は、2つの独立した群の分布に差があるかどうかを検定するノンパラメトリック手法です。t検定と異なり、データが正規分布に従う必要がないため、歪んだ分布や外れ値を含むデータでも安心して使えます。
順位ベースの検定 — 実際の値ではなく順位で比較
Mann-Whitney U検定は、まず2群のデータを合わせて全体で順位をつけます。次に、各群の順位の合計を比較します。もし2群に差がなければ、順位は均等に混ざり合うはずです。一方の群の順位が偏って高い(または低い)場合、「2群の分布に差がある」と判定します。実際の数値ではなく順位を使うため、外れ値の影響を受けにくいのが大きなメリットです。
どんなときに使うべきか
Mann-Whitney U検定は、以下の場面で特に有効です。(1) データが正規分布に従わない場合(Shapiro-Wilk検定で正規性が棄却された場合)。(2) 順序データ(例:5段階評価の満足度)を比較する場合。(3) サンプルサイズが小さく、正規性の確認が困難な場合。(4) 外れ値が存在し、その影響を排除したい場合。ただし、データが正規分布に従う場合は、t検定のほうが検出力が高いため、正規性が確認できる場合はt検定を優先しましょう。
Qast の EDA 機能では、正規性検定の結果に基づいて自動的に検定手法を選択します。正規性が棄却された場合、t検定の代わりにMann-Whitney U検定が自動で適用されるため、ユーザーが手法を選ぶ必要はありません。

